コラム
乳歯は、永久歯の発育と関係がある?
皆さんこんにちは。
武藤歯科医院です。
小児歯科では、かなり進行した状態でむし歯の治療を希望されるケースが意外に多いものです。
これは“乳歯のむし歯が進行しやすい”ということも関係していますが、子どもの歯が大人の歯よりも軽く見られる傾向にある点も忘れてはいけません。
やはり、乳歯はいずれ永久歯に生え変わるため、むし歯になっても問題ない、と考える方が少なくありません。
しかし、それはとても危険なことです。
◎永久歯の歯並びが悪くなる
乳歯のむし歯が重症化して早期に脱落すると、永久歯が正常に生えてくるためのスペースが塞がれてしまうことがあります。
その結果、永久歯が外側に飛び出すなどして、歯並び・かみ合わせが悪くなります。
犬歯が外側に飛び出す“八重歯”をイメージするとわかりやすいかと思います。
◎永久歯の形や色に異常が生じる
むし歯は末期症状では、歯が抜けるだけでなく、根の先から細菌や汚染物質が漏れ出て、すぐ下に控えている永久歯に悪い影響を与えます。
具体的には、エナメル質の石灰化を邪魔して白いシミを作ったり、ケースによっては歯冠の形がボコボコになったりするなど、永久歯の発育に深刻な異常をもたらすのです。
確かに乳歯は、10年くらいしか使わない歯ですが、健全な永久歯列を作るためにも、抜け落ちるその日まで健康を維持する必要があります。
そもそも乳歯をむし歯菌から守れないのなら、永久歯も同じことが起こっても何ら不思議ではありませんよね。
しかも永久歯は、60年以上使い続けるものなのです。
乳歯のむし歯を予防、早期発見・早期治療するためには、定期検診が必須ともいえます。
子どもの頃から予防のために歯医者さんを受診する習慣が身に付けば、大人になってからもお口の健康を保ちやすくなりますよ。
このように、乳歯のむし歯は永久歯の発育にさまざまな悪影響を及ぼしますので、しっかり予防するよう心がけましょう。
むし歯になってしまったとしても絶対に放置はせず、すぐ武藤歯科医院までご相談ください。